ITパスポート 令和7年度 11-20問
ITパスポート 令和7年度 11-20問
問11
スマートファクトリーにおいても使用されている,FMS(Flexible ManufacturingSystem)に関する記述として,最も適切なものはどれか。
ア 技術革新を効果的に自社の経営に取り入れることによって,企業の成長を図る。
イ 生産工程の各段階で,原材料から完成製品までの資材の流れを適時・適量に管理する。
ウ 生産時に必要となる部品などを必要な分だけ供給することによって,生産リードタイムを短縮する。
エ 複数の工作機械や産業用ロボットなどを有機的に結合し,生産プロセス全体を統括的に制御管理する。
解答:エ
スマートファクトリーは、工場にある機械などの設備にセンサと通信機能をもたせ、IoT、AI、ロボット技術などを活用して生産性の向上を目指すことです。
FMS(Flexible ManufacturingSystem)は、複数の工作機械や産業用ロボットなどを有機的に結合することで省力化、高効率化し、多品種少量生産に対応できる柔軟な生産システムを指します。
アはMOT(Management of Technology)、イはSCM(Supply Chain Management)、ウはJIT(Just In Time)に関する記述です。
解説
エンジニアリングシステムに関する問題です。スマートファクトリーは、工場にある機械などの設備にセンサと通信機能をもたせ、IoT、AI、ロボット技術などを活用して生産性の向上を目指すことです。
FMS(Flexible ManufacturingSystem)は、複数の工作機械や産業用ロボットなどを有機的に結合することで省力化、高効率化し、多品種少量生産に対応できる柔軟な生産システムを指します。
アはMOT(Management of Technology)、イはSCM(Supply Chain Management)、ウはJIT(Just In Time)に関する記述です。
ポイント
生産システムは他のITを利用したシステムに比べて出題率が低いが、IoTやAIの活用例として今後出てくるかも。
問12
商標法におけるサービスマークを説明したものはどれか。
ア 企業が,企業そのものを他社と区別するために表示する商標である。
イ 製造業者,販売業者が提供する商品を,他社の商品と区別するために表示する商標である。
ウ 大規模小売業者が開発したプライベートブランドの商品を,他社の商品と区別するために表示する商標である。
エ 輸送業者,金融業者などが提供する役務を,他社の役務と区別するために表示する商標である。
解答:エ
商標法とはネーミングやロゴなどの商標に関する法律です。
サービスマークは、サービス(職務)に対して使用される商標です。広告業や金融業、不動産業、通信業で利用されます。一方、商品に対して使用される商標はトレードマークです。
企業そのものを表示する商標はありません。
ブランド名は、商品やサービスを特定し、競合他社と区別するために使用される名称や記号で、商標登録をすることで権利が守られます。
解説
知的財産権に関する問題です。商標法とはネーミングやロゴなどの商標に関する法律です。
サービスマークは、サービス(職務)に対して使用される商標です。広告業や金融業、不動産業、通信業で利用されます。一方、商品に対して使用される商標はトレードマークです。
企業そのものを表示する商標はありません。
ブランド名は、商品やサービスを特定し、競合他社と区別するために使用される名称や記号で、商標登録をすることで権利が守られます。
ポイント
法律がどういうものか、法律の違反行為は非常によく出題されるのでチェックしておこう。
問13
新しいITソリューションの活用の是非を判断するために,そのITソリューションの提供者に,活用事例や技術情報などの提供を依頼する文書として,最も適切なものはどれか。
ア EDI イ KPI ウ RFI エ RFP
解答:ウ
ITソリューションの提供者が持つ活用事例や技術情報などの提供を依頼する文書はRFI(情報提供依頼書:Request For Information)です。
EDI(Electronic Data Interchange)は、企業間のやりとり関するデータを標準的な形式に統一して、ネットワークを介して電子的に交換する手法 です。
KPI(Key Performance Indicator)は、ビジネスの目標達成に向けて行われる活動の進捗状況を評価するための指標です。
RFP(提案依頼書:Request For Proposal)は、調達する情報システムの概要や提案依頼事項、調達条件などを明示して提案書の提出を依頼する文書です。
【発注元と、ベンダ間のやりとり】
※ベンダ=ITソリューションの提供者
発注元 ベンダ
→RFIで「こんなシステム欲しいんだけど、そっちの情報求む」→
←「うちはこんな会社だよ!こんなの作れるよ!」←
→RFPで「もっと詳しく!納期とか性能とか!」→
←「こんなカンジでどうでしょ?」←
発注元は比較評価して選定して契約、となる。
ざっくりとした内容と、RFIの方が最初とだけ覚えておくといい。
解説
調達計画・実施に関する問題です。ITソリューションの提供者が持つ活用事例や技術情報などの提供を依頼する文書はRFI(情報提供依頼書:Request For Information)です。
EDI(Electronic Data Interchange)は、企業間のやりとり関するデータを標準的な形式に統一して、ネットワークを介して電子的に交換する手法 です。
KPI(Key Performance Indicator)は、ビジネスの目標達成に向けて行われる活動の進捗状況を評価するための指標です。
RFP(提案依頼書:Request For Proposal)は、調達する情報システムの概要や提案依頼事項、調達条件などを明示して提案書の提出を依頼する文書です。
ポイント
RFIとRFPはよく出る。違いを理解しておこう!【発注元と、ベンダ間のやりとり】
※ベンダ=ITソリューションの提供者
発注元 ベンダ
→RFIで「こんなシステム欲しいんだけど、そっちの情報求む」→
←「うちはこんな会社だよ!こんなの作れるよ!」←
→RFPで「もっと詳しく!納期とか性能とか!」→
←「こんなカンジでどうでしょ?」←
発注元は比較評価して選定して契約、となる。
ざっくりとした内容と、RFIの方が最初とだけ覚えておくといい。
問14
事業,経営情報に知財情報を組み込んで分析し,現状の俯瞰や将来展望などの分析結果を事業責任者,経営者と共有し,事業戦略又は経営戦略に反映させることを表す用語として,最も適切なものはどれか。
ア CVC (Corporate Venture Capital)
イ IPランドスケープ (Intellectual Property Landscape)
ウ MOT (Management of Technology)
エ SWOT分析
解答:イ
知的財産(IP)情報を活用して現状の俯瞰や将来展望などの経営・事業情報の分析を行い、事業戦略又は経営戦略に反映させることをIPランドスケープ(Intellectual Property Landscape)といいます。
CVC(Corporate Venture Capital)は、自社の事業内容と関連性がある、成長が期待される新しい製品やサービスを武器に市場に参入しようとする未上場企業に対して出資などを行うことです。
MOT(Management of Technology)は、技術を経営に結び付けて企業の成長を図ることです。
SWOT分析は、企業に対して影響を与えている環境を、強み、機会、弱み、脅威の4つに分けて分析する手法です。
事業戦略や経営戦略に反映させる分析手法は良く出題される。それぞれの特徴を覚えておこう!
解説
経営戦略手法に関する問題です。知的財産(IP)情報を活用して現状の俯瞰や将来展望などの経営・事業情報の分析を行い、事業戦略又は経営戦略に反映させることをIPランドスケープ(Intellectual Property Landscape)といいます。
CVC(Corporate Venture Capital)は、自社の事業内容と関連性がある、成長が期待される新しい製品やサービスを武器に市場に参入しようとする未上場企業に対して出資などを行うことです。
MOT(Management of Technology)は、技術を経営に結び付けて企業の成長を図ることです。
SWOT分析は、企業に対して影響を与えている環境を、強み、機会、弱み、脅威の4つに分けて分析する手法です。
ポイント
IPは通信のInternet Protocolじゃないよ!事業戦略や経営戦略に反映させる分析手法は良く出題される。それぞれの特徴を覚えておこう!
問15
事業運営における意思決定の迅速化,組織の独立採算の推進を目的とし,一つの企業の中に事業領域ごとに独立した組織を設置する組織形態はどれか。
ア カンパニー制組織 イ 機能別組織
ウ プロジェクト組織 エ マトリックス組織
解答:ア
社内の事業部門をそれぞれ採算を分け独立した会社のように扱う組織構造をカンパニー制組織といいます。
事業運営における意思決定もカンパニーごとに行うため迅速化されます。内部の結束力の向上などもメリットです。
機能別組織は、営業、生産といった経営機能ごとに分ける組織です。
プロジェクト組織は、特定のプロジェクトのために編成し、一定期間活動する組織です。
マトリックス組織は、網目状に複数の軸で構成される組織です。
出るとしたら組織構造の特徴が出るので、名称とセットで覚えよう。できればメリットデメリットも。
解説
経営・組織論に関する問題です。社内の事業部門をそれぞれ採算を分け独立した会社のように扱う組織構造をカンパニー制組織といいます。
事業運営における意思決定もカンパニーごとに行うため迅速化されます。内部の結束力の向上などもメリットです。
機能別組織は、営業、生産といった経営機能ごとに分ける組織です。
プロジェクト組織は、特定のプロジェクトのために編成し、一定期間活動する組織です。
マトリックス組織は、網目状に複数の軸で構成される組織です。
ポイント
あんまり出ないけど覚えておくといいかも。出るとしたら組織構造の特徴が出るので、名称とセットで覚えよう。できればメリットデメリットも。
問16
他人の電子メールの利用者IDとパスワードの取扱いに関する記述のうち,不正アクセス禁止法で規制されている行為だけを全て挙げたものはどれか。
- 正当な理由なく本人に無断で第三者に提供する。
- 他人の電子メールの利用者IDとパスワードを無効にするマルウェアを作成する。
- 本人に無断で使用して,メールサーバ上の電子メールを閲覧する。
解答:イ
不正アクセス禁止法は、パスワードでアクセス制限されているコンピュータに、ネットワークを介して不正にアクセスする行為です。
他人のIDとパスワードを正当な理由なく無断で他人に教える、利用してアクセスする、セキュリティ上の弱点をついて侵入する、などが禁止行為となります。
aとcは禁止行為にあたります。
bのマルウェアを作成する行為は、ウイルス作成罪(不正指令電磁的記録作成罪)になります。
アクセス制限をしているコンピュータに、ネットワークを介してアクセスすることが禁止行為。不正に情報をとっても↑の2点を満たしていないと禁止行為にあたらない。
これも地味に出題される。
解説
セキュリティ関連法規に関する問題です。不正アクセス禁止法は、パスワードでアクセス制限されているコンピュータに、ネットワークを介して不正にアクセスする行為です。
他人のIDとパスワードを正当な理由なく無断で他人に教える、利用してアクセスする、セキュリティ上の弱点をついて侵入する、などが禁止行為となります。
aとcは禁止行為にあたります。
bのマルウェアを作成する行為は、ウイルス作成罪(不正指令電磁的記録作成罪)になります。
ポイント
法律系は禁止行為を問う問題が多い!アクセス制限をしているコンピュータに、ネットワークを介してアクセスすることが禁止行為。不正に情報をとっても↑の2点を満たしていないと禁止行為にあたらない。
これも地味に出題される。
問17
プロセスマイニングに関する記述として,最も適切なものはどれか。
ア 一連の業務で実際に遂行したシステムの操作ログなどを収集し,現行の業務プロセスの可視化,分析,モニタリングによって業務の課題を特定して改善を図る手法やツールである。
イ 業務プロセスをそれまでの習慣などにとらわれず,抜本的に再構築して業務効率の改善を図る手法である。
ウ コンタクトセンターへの問合せ内容やSNSの投稿内容の分析などの業務プロセスで用いられる,膨大な文章データから必要な情報を抽出して分析する手法である。
エ 大量の計算処理で正しい値を算出する一連のプロセスを通じて,暗号資産を取得する手段である。
解答:ア
プロセスマイニングは、業務システムの操作ログを分析し、現行の業務プロセスの可視化することで、業務の課題を特定して改善を図る手法やツールのことです。
イはBPR(Business Process Reengineering)、ウはデータマイニング、エはマイニングに関する記述です。
「マイニング(maining)」は「採掘」を意味する。
よく出題されるので覚えよう!
解説
業務プロセスに関する問題です。プロセスマイニングは、業務システムの操作ログを分析し、現行の業務プロセスの可視化することで、業務の課題を特定して改善を図る手法やツールのことです。
イはBPR(Business Process Reengineering)、ウはデータマイニング、エはマイニングに関する記述です。
ポイント
マイニング繋がり問題。「マイニング(maining)」は「採掘」を意味する。
よく出題されるので覚えよう!
問18
ITにおけるアクセシビリティに関する記述として,最も適切なものはどれか。
ア 高齢者や障害者などを含め,様々な能力や特性をもつ幅広い層の人が等しく利用できるように配慮したソフトウェア製品の設計
イ 顧客データを基に顧客を識別し,コールセンターやインターネットなどの様々なチャネルを用いて顧客との関係を深める手法
ウ 製品,システム,サービスなどにおいて,それらを使用する場面をイメージしたり実際に利用したりすることで得られる人の感じ方や反応
エ 特定のファイルやデータベースなどの情報資産に対し,参照や更新などの権限の認可や制限を確実にする手段
解答:ア
アクセシビリティは、ソフトウェアが、利用者の年齢や障がいの有無や能力の違いにかかわらず、様々な能力や特性をもつ幅広い層の多くの人が容易に利用できる、つまりアクセスできる状態であること、またはその度合いです。
イはCRM(Customer Relationship Management)、ウはUX(User Experience)、エはアクセス制御に関する記述です。
解説
情報デザインに関する問題です。アクセシビリティは、ソフトウェアが、利用者の年齢や障がいの有無や能力の違いにかかわらず、様々な能力や特性をもつ幅広い層の多くの人が容易に利用できる、つまりアクセスできる状態であること、またはその度合いです。
イはCRM(Customer Relationship Management)、ウはUX(User Experience)、エはアクセス制御に関する記述です。
ポイント
インタフェース、考え方、システム等多岐にわたる分野で出てくる、なんちゃらビリティ系の用語の区別をつけておこう!
問19
仮想環境を用いた技術であるAR又はVRの活用事例のうち,VRの活用事例として,最も適切なものはどれか。
ア 顔を覆うように頭部にゴーグルを装着し,そのゴーグル内に投影された仮想空間に広がる火災や地震の映像を見ながら避難方法をイメージすることによって,防災訓練が行える。
イ 家具をオンラインで購入するときに,スマートフォンのカメラを通して画面に映っている現実の自分の部屋に,購入したい家具をリアルタイムに重ねて試し置きできる。
ウ 史跡などにスマートフォンを向けることによって,昔あった建物の画像や説明情報が現実の風景と重なって画面に表示される。
エ 図鑑にスマートフォンをかざすことによって,図鑑の絵や写真に重なって生物の動画が見られる。
解答:ア
VR(Virtual Reality:仮想現実)は、仮想空間を現実かのように体感させる技術です。
AR(Augmented Reality:拡張現実)は、現実世界に仮想世界を重ね合わせて表示する技術です。
頭部に装着したゴーグル内に投影された仮想空間に広がる火災や地震の映像を見ながら避難方法をイメージすることによって防災訓練が行えるのは、VRの活用事例です。
他の選択肢はARの活用事例です。
MR(Augmented Reality:複合現実)はデジタル情報に直接触れて操作できる。
VRを進化させたのがメタバース。
AR(現実に取り込む)、MR(仮想情報を操作)、VR(仮想空間を体感)、メタバース(インターネット上で行動する仮想空間)
解説
マルチメディア応用に関する問題です。VR(Virtual Reality:仮想現実)は、仮想空間を現実かのように体感させる技術です。
AR(Augmented Reality:拡張現実)は、現実世界に仮想世界を重ね合わせて表示する技術です。
頭部に装着したゴーグル内に投影された仮想空間に広がる火災や地震の映像を見ながら避難方法をイメージすることによって防災訓練が行えるのは、VRの活用事例です。
他の選択肢はARの活用事例です。
ポイント
AR、VR、MRの違いを理解しておこう!MR(Augmented Reality:複合現実)はデジタル情報に直接触れて操作できる。
VRを進化させたのがメタバース。
AR(現実に取り込む)、MR(仮想情報を操作)、VR(仮想空間を体感)、メタバース(インターネット上で行動する仮想空間)
問20
ソフトウェアライフサイクルを企画プロセス,要件定義プロセス,開発プロセス,保守プロセスに分けたとき,企画プロセスのシステム化構想の立案時にベンダー企業から収集する情報として,最も適切なものはどれか。
ア システム化計画に基づいた開発コストの見積り
イ システム化する業務の分野に関する情報技術動向
ウ システム構築を進めるに当たっての発注元企業の役割
エ ベンダー企業の技術者が保有している技術資格
解答:イ
【ソフトウェアライフサイクル】
企画プロセス システムの構想を立案(システム化計画)
要件定義プロセス システム化の範囲と機能、性能、利用方法を明らかに
開発プロセス 要件定義をもとに開発
運用プロセス 実際の環境でシステムを運用
保守プロセス 不具合対応・変更・改善を行う
企画プロセスのシステム化構想では、発注元企業の経営上のニーズや課題を分析し、解決するための新しい業務の全体像と、それを実現するためのシステムの構想を立案します。
システム化構想の立案時にベンダー企業から収集するのは、システム化する業務の分野に関する情報技術動向です。
この問題は違うが、一般的にソフトウェアライフサイクルの流れと内容は絶対に出る!
問題文に保守プロセスは入ったり入らなかったり。疑問に思わず、その時の問題文に従って臨機応変に考える事。基本は同じだから問題ない。
解説
システム化計画に関する問題です。【ソフトウェアライフサイクル】
企画プロセス システムの構想を立案(システム化計画)
要件定義プロセス システム化の範囲と機能、性能、利用方法を明らかに
開発プロセス 要件定義をもとに開発
運用プロセス 実際の環境でシステムを運用
保守プロセス 不具合対応・変更・改善を行う
企画プロセスのシステム化構想では、発注元企業の経営上のニーズや課題を分析し、解決するための新しい業務の全体像と、それを実現するためのシステムの構想を立案します。
システム化構想の立案時にベンダー企業から収集するのは、システム化する業務の分野に関する情報技術動向です。
ポイント
なんというか曖昧な問題。とりあえず企画プロセス段階はまだそんなにはっきりとは決定しないで探ってる状態。この問題は違うが、一般的にソフトウェアライフサイクルの流れと内容は絶対に出る!
問題文に保守プロセスは入ったり入らなかったり。疑問に思わず、その時の問題文に従って臨機応変に考える事。基本は同じだから問題ない。
1-10問
21-30問