ITパスポート 令和7年度 41-50問
ITパスポート 令和7年度 41-50問
問41
システム開発プロジェクトで使用される技法のうち,スケジュール作成に用いる技法として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- DFD (Data Flow Diagram)
- 回帰分析
- クリティカルパス法
- プレシデンスダイアグラム法
解答:エ
DFD(Data Flow Diagram)は、業務プロセスをモデリングする手法で、業務の処理過程と、その間でやりとりされるデータの流れを示します。
回帰分析は、特定の項目同士の関係性を数式で表してデータ同士の関係性や影響力を読み解き、現状把握・未来の予測を行う統計学の分析手法です。
クリティカルパス法は、作業同士の関係を表して最長のタスク経路を見つける方法です。
プレシデンスダイアグラム法は、作業の順番やスケジュールを可視化することでスケジュール作成に用いる技法です。 プロジェクトの作業をノード(四角い箱)で表現し、作業間の依存関係を矢印で示した図です。
スケジュール作成に用いる技法は、クリティカルパス法とプレシデンスダイアグラム法です。
解説
プロジェクトマネジメントに関する問題です。DFD(Data Flow Diagram)は、業務プロセスをモデリングする手法で、業務の処理過程と、その間でやりとりされるデータの流れを示します。
回帰分析は、特定の項目同士の関係性を数式で表してデータ同士の関係性や影響力を読み解き、現状把握・未来の予測を行う統計学の分析手法です。
クリティカルパス法は、作業同士の関係を表して最長のタスク経路を見つける方法です。
プレシデンスダイアグラム法は、作業の順番やスケジュールを可視化することでスケジュール作成に用いる技法です。 プロジェクトの作業をノード(四角い箱)で表現し、作業間の依存関係を矢印で示した図です。
スケジュール作成に用いる技法は、クリティカルパス法とプレシデンスダイアグラム法です。
ポイント
アローダイアグラムと似ているが記述方法が異なる。プレシデンスダイアグラムに作業時間をつけたものがアローダイアグラム?
問42
床下にネットワーク配線などのために一定の高さの空間をとり,容易に取り外しが可能なパネルを床板として並べたものはどれか。
ア フリーアクセスフロア イ フリーアドレス
ウ フリースペース エ フリースポット
解答:ア
床下に電源や通信用の配線、さらに空調設備などの機器を収納することのできるフロアをフリーアクセスフロアといいます、
配線の収納部分は通路のようになっていて、容易に取り外しが可能なパネルを床板として並べます。
フリーアドレスは、従業員に固定された机がなく空いている机で業務を行うことです。
フリースペースは、執務スペースや会議室とは別に、社員が自由に利用できる空間のことです。
フリースポットは、無料で無線LANでインターネットにアクセスできる箇所のことです。
解説
ファシリティマネジメントに関する問題です。床下に電源や通信用の配線、さらに空調設備などの機器を収納することのできるフロアをフリーアクセスフロアといいます、
配線の収納部分は通路のようになっていて、容易に取り外しが可能なパネルを床板として並べます。
フリーアドレスは、従業員に固定された机がなく空いている机で業務を行うことです。
フリースペースは、執務スペースや会議室とは別に、社員が自由に利用できる空間のことです。
フリースポットは、無料で無線LANでインターネットにアクセスできる箇所のことです。
ポイント
フリーアクセス昔使ってた。正直あんまり便利じゃないと思う。パネルわれるし。
問43
営業部門の営業員が出張する際の出張旅費の手続に関して,組織間でけん制を日常的に実施している状況の記述として,最も適切なものはどれか。
ア 営業員が出張後に経理部門に提出した旅費精算の書類と証票類について,経理担当者が適切な内容であることを審査し,経理課長が承認する。
イ 営業員が出張後に旅費の精算を行い,上長が承認を行う。経理部門では承認済みであるので支払を行う。
ウ 営業員は出張の事前申請を行って上長の承認を得た後に,切符や宿泊施設の手配を旅行会社に依頼する。
エ 会計年度における営業部門の旅費精算の書類と証票類から,監査人がサンプリングして,営業員の処理内容の適切性を確認する。
解答:ア
組織間のけん制とは、ある組織の活動や行動に対して、他の組織がそれを抑制したり、制限したりする行為のことです。組織間の信頼関係構築、不正防止、組織間の良好な関係を築くことに役立ちます。
営業員の出張旅費精算を経理担当者が審査して経理課長が承認するのは、組織間でけん制を日常的に実施している状況にあたります。
営業部内で承認を行ったり、後日監査人が確認するのは、日常的に実施している状況とは言えません。
解説
内部統制に関する問題です。組織間のけん制とは、ある組織の活動や行動に対して、他の組織がそれを抑制したり、制限したりする行為のことです。組織間の信頼関係構築、不正防止、組織間の良好な関係を築くことに役立ちます。
営業員の出張旅費精算を経理担当者が審査して経理課長が承認するのは、組織間でけん制を日常的に実施している状況にあたります。
営業部内で承認を行ったり、後日監査人が確認するのは、日常的に実施している状況とは言えません。
ポイント
常識で考えればOK!
問44
システム開発の早い段階で,目に見える形で利用者の要求が確認できるように確認用のソフトウェアを作成するソフトウェア開発モデルとして,最も適切なものはどれか。
ア アジャイル イ ウォーターフォール
ウ スパイラル エ プロトタイピング
解答:エ
システム開発の早い段階から確認用の試作品(プロトタイプ )を作って、ユーザに確認してもらいながら開発を進めていく開発モデルはプロトタイピングです。
アジャイル開発は、細かい機能ごとに分割して短期間で開発してはリリースするサイクルを繰り返しながら機能を追加していく開発手法です。
ウォーターフォールは、開発の各工程でその工程の完了を判断した上で次工程に進む開発手法です。
スパイラルは、システムをいくつかに分割したサブシステムごとにウォータフォールモデルによる開発を繰り返して完成させていく開発手法です。
でも他の開発手法も名前と特徴はおさえておこう。
解説
開発プロセス・手法に関する問題です。システム開発の早い段階から確認用の試作品(プロトタイプ )を作って、ユーザに確認してもらいながら開発を進めていく開発モデルはプロトタイピングです。
アジャイル開発は、細かい機能ごとに分割して短期間で開発してはリリースするサイクルを繰り返しながら機能を追加していく開発手法です。
ウォーターフォールは、開発の各工程でその工程の完了を判断した上で次工程に進む開発手法です。
スパイラルは、システムをいくつかに分割したサブシステムごとにウォータフォールモデルによる開発を繰り返して完成させていく開発手法です。
ポイント
アジャイルは出題率高。でも他の開発手法も名前と特徴はおさえておこう。
問45
計画時の予算が2,000万円で40日間で100本のプログラムを作成するプロジェクトがある。プロジェクトが20日経過した時点で全体の40%である40本のプログラムが完成し,1,000万円のコストが掛かった。プロジェクトの指標を次の評価式で算出する場合,プロジェクトの指標として適切な組合せはどれか。ここで,各プログラムの作成に必要な日数及びコストは全て同一で,プロジェクト期間中は常に同じ量の作業が実施されるものとする。
[評価式]
スケジュール(%):
(完成したプログラム本数÷評価時点での完成見込みプログラム本数)×100
コスト(%):
(完成したプログラムに掛かったコスト
÷完成したプログラム分として計画したコスト)×100

解答:ア
予定:40日間で100本、2,000万円のコスト
実際:20日経過時点で40本完成,1,000万円のコスト
この場合のプロジェクトの指標を評価式で算出します。
スケジュール(%):
(完成したプログラム本数÷評価時点での完成見込みプログラム本数)×100
完成したプログラム本数は40です。評価時点での完成見込みプログラム本数、つまり本来この時点で出来上がっているはずだったのは、40日の半分20日時点で。
100 × 20/40 = 50本
なので、スケジュールは
(40 ÷ 50) × 100 = 80%
となります。
コスト(%):
(完成したプログラムに掛かったコスト
÷完成したプログラム分として計画したコスト)×100
完成したプログラムに掛かったコストは1,000万円です。完成したプログラム分として計画したコストは2,000万円の40%なので、
2,000 × 40/100 = 800万円
なので、コストは
(1,000 ÷ 800) × 100 = 125%
となります。
問題が意味不明な時は選択肢から攻めよう!
スケジュールは遅れてることは問題文でわかるので、計算式よりも選択肢の値をみて、その時点でのスケジュールの遅れと、コスト超過してるぞ!って数値で示せればいい。どちらも予定通りならどの時点でも100%の値になるはずなので、それを踏まえれば計算式使わなくてもだいたいわかる。
解説
プロジェクトマネジメントに関する問題です。予定:40日間で100本、2,000万円のコスト
実際:20日経過時点で40本完成,1,000万円のコスト
この場合のプロジェクトの指標を評価式で算出します。
スケジュール(%):
(完成したプログラム本数÷評価時点での完成見込みプログラム本数)×100
完成したプログラム本数は40です。評価時点での完成見込みプログラム本数、つまり本来この時点で出来上がっているはずだったのは、40日の半分20日時点で。
100 × 20/40 = 50本
なので、スケジュールは
(40 ÷ 50) × 100 = 80%
となります。
コスト(%):
(完成したプログラムに掛かったコスト
÷完成したプログラム分として計画したコスト)×100
完成したプログラムに掛かったコストは1,000万円です。完成したプログラム分として計画したコストは2,000万円の40%なので、
2,000 × 40/100 = 800万円
なので、コストは
(1,000 ÷ 800) × 100 = 125%
となります。
ポイント
計算式の表現ちょっとわかりにくい気がする。問題が意味不明な時は選択肢から攻めよう!
スケジュールは遅れてることは問題文でわかるので、計算式よりも選択肢の値をみて、その時点でのスケジュールの遅れと、コスト超過してるぞ!って数値で示せればいい。どちらも予定通りならどの時点でも100%の値になるはずなので、それを踏まえれば計算式使わなくてもだいたいわかる。
問46
開発が完了したソフトウェアを本番環境にインストールする手順を明確にし,それを実施する工程として,適切なものはどれか。
ア ソフトウェア統合 イ ソフトウェア導入
ウ 妥当性確認 エ 利用者教育
解答:イ
実際に運用するのと同じ環境に開発したソフトウェアをインストールする手順を明確にし、ソフトウェアが要件を満たしているか、正しく動作するか、利用できる水準にあるかを確認する工程はソフトウェア導入です。
ソフトウェア統合は、複数の独立したソフトウェアを連携させ、データのやり取りを可能にする工程です。
妥当性確認は、ユーザーの要求を満たしているか、期待通りの動作をするかを確認する作業です。
利用者教育は、利用者にソフトウェアの操作を教える事です。
解説
システム開発技術に関する問題です。実際に運用するのと同じ環境に開発したソフトウェアをインストールする手順を明確にし、ソフトウェアが要件を満たしているか、正しく動作するか、利用できる水準にあるかを確認する工程はソフトウェア導入です。
ソフトウェア統合は、複数の独立したソフトウェアを連携させ、データのやり取りを可能にする工程です。
妥当性確認は、ユーザーの要求を満たしているか、期待通りの動作をするかを確認する作業です。
利用者教育は、利用者にソフトウェアの操作を教える事です。
ポイント
システム開発の流れは「要件定義→システム設計→プログラミング→テスト→ソフトウェア受入れ→ソフトウェア導入→ソフトウェア保守」。それぞれの工程で行うことをポイントで覚えよう。
問47
利用者が銀行のATMのパネルを操作して入金処理を行う。この操作の要件を定義するときに,ソフトウェア開発の品質特性である使用性を考慮すべきインタフェースとして,最も適切なものはどれか。
ア OSとパネルのインタフェース
イ ソフトウェア間のインタフェース
ウ ハードウェアとOSのインタフェース
エ 利用者とパネルのインタフェース
解答:
エ
【ソフトウェア製品の品質特性】
移植性 別の環境へ容易に移せる
機能適合性 機能がユーザーのニーズを満たすか
互換性 周辺ソフトや機器の製品やバージョン変更に影響が少ないか
使用性 利用者が使いやすいこと
信頼性 どれだけ障害が出ず動作できるか
性能効率性 ITリソースを効率的に活用できるか
セキュリティ キュリティリスクを低減できるか
保守性 保守作業がしやすいか
使用性は「使いやすさ」なので、利用者パネルのインタフェースが適切です。
他の選択肢はすべて内部の処理で利用者からは見えない部分なので該当しません。
特性名と内容をセットで覚えよう!
解説
システム開発技術に関する問題です。【ソフトウェア製品の品質特性】
移植性 別の環境へ容易に移せる
機能適合性 機能がユーザーのニーズを満たすか
互換性 周辺ソフトや機器の製品やバージョン変更に影響が少ないか
使用性 利用者が使いやすいこと
信頼性 どれだけ障害が出ず動作できるか
性能効率性 ITリソースを効率的に活用できるか
セキュリティ キュリティリスクを低減できるか
保守性 保守作業がしやすいか
使用性は「使いやすさ」なので、利用者パネルのインタフェースが適切です。
他の選択肢はすべて内部の処理で利用者からは見えない部分なので該当しません。
ポイント
これはどの特性を表すか、が問われる問題のほうが多い。特性名と内容をセットで覚えよう!
問48
顧客から委託されたシステム開発プロジェクトのスコープの対象として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
- プロジェクトで作成する成果物
- プロジェクトで使用する市販のスケジュール管理ツール
- プロジェクトの要求事項を顧客が記載した文書
解答:ア
スコープとはプロジェクトの成功のために必要な作業や成果物のことです。
プロジェクトで作成する成果物はスコープですが、プロジェクトで使用する市販のスケジュール管理ツールとプロジェクトの要求事項を顧客が記載した文書は、利用ツールとただの要求文書なのでスコープではありません。
スコープを管理するプロジェクトマネジメントの活動はプロジェクトスコープマネジメント。マネジメント問題は、「どのマネジメントの活動か?」と逆に「このマネジメントの活動はどれか?」の方がよく出る。
解説
プロジェクトマネジメントに関する問題です。スコープとはプロジェクトの成功のために必要な作業や成果物のことです。
プロジェクトで作成する成果物はスコープですが、プロジェクトで使用する市販のスケジュール管理ツールとプロジェクトの要求事項を顧客が記載した文書は、利用ツールとただの要求文書なのでスコープではありません。
ポイント
cが微妙だけど相手の要求だけなので除外。そもそもa,cの選択肢がないのでわかりやすい。
スコープはプロジェクトでやることと作るもの。スコープを管理するプロジェクトマネジメントの活動はプロジェクトスコープマネジメント。マネジメント問題は、「どのマネジメントの活動か?」と逆に「このマネジメントの活動はどれか?」の方がよく出る。
問49
クラウドサービスを提供するA社では,操作に関する質問に対して,サービスデスクのオペレーターが電話で対応するだけでなく,ホームページ上にFAQを公開している。サービスデスクの受付時間は午前9時から午後6時までである。このたびサービスデスクのサービスレベルを向上させるために,顧客向けのチャットボットを導入することにした。チャットボット導入の効果として,最も適切なものはどれか。
ア オペレーターのチャットのスキルが向上する。
イ オペレーターの電話対応のスキルが向上する。
ウ 問合せの受付時間を拡大することが可能になる。
エ ホームページ上に掲載しているFAQの内容が充実する。
解答:ウ
チャットボットはチャットでの問合せでソフトウェアによる自動対応を行う仕組みです。
チャットボットはソフトウェアによる自動応答なので、電話対応するオペレータの勤務時間でも動作可能です。導入によって問合せの受付時間を拡大することが可能になります。
よく出るのでチェックしておくこと。AIを利用した場合機械学習も組み合わせて、徐々にシステムが自己学習し、より役立つ情報を滑らかな会話で応答することも可能になる。
解説
サービスマネジメントシステムに関する問題です。チャットボットはチャットでの問合せでソフトウェアによる自動対応を行う仕組みです。
チャットボットはソフトウェアによる自動応答なので、電話対応するオペレータの勤務時間でも動作可能です。導入によって問合せの受付時間を拡大することが可能になります。
ポイント
チャットボットは人気!よく出るのでチェックしておくこと。AIを利用した場合機械学習も組み合わせて、徐々にシステムが自己学習し、より役立つ情報を滑らかな会話で応答することも可能になる。
問50
チャットボットの説明として,最も適切なものはどれか。
ア 質問に対して,ソフトウェアがリアルタイムで自動応答する仕組み
イ センサーを搭載した機器や制御装置が直接インターネットにつながり,お互いに情報をやり取りする仕組み
ウ 人間に代わって荷物を運ぶなどの作業を行う機械的な仕組み
エ ルール化された定型的な操作を人間の代わりにソフトウェアが自動で行う仕組み
解答:ア
チャットボットはチャットでの問合せでソフトウェアによる自動対応を行う仕組みです。
イはIoT、ウはロボット、エはRPAの説明です。
今回の公開問題ちょっとおかしい気がする。
でも本番でも同じ項目の問題が続いたりする場合があるだろうけど、人間がチェックしているわけではないのでただの偶然。ひっかけとかではないので安心して解こう。
解説
サービスマネジメントシステムに関する問題です。チャットボットはチャットでの問合せでソフトウェアによる自動対応を行う仕組みです。
イはIoT、ウはロボット、エはRPAの説明です。
ポイント
またチャットボットかい!今回の公開問題ちょっとおかしい気がする。
でも本番でも同じ項目の問題が続いたりする場合があるだろうけど、人間がチェックしているわけではないのでただの偶然。ひっかけとかではないので安心して解こう。
31-40問
51-60問