ITパスポート 令和8年度 11-20問

ITパスポート 令和8年度 11-20問
問11

プロサッカーチームのファンの集いで,人気のある選手が背広姿でサインをしている姿を撮影し,プリントしてフリーマーケットで販売した。この行為によって侵害されるおそれがある選手が有する権利として,最も適切なものはどれか。

ア 意匠権  イ 商標権  ウ 著作権  エ パブリシティ権

解答:エ
解説
知的財産権に関する問題です。

人気のある選手が背広姿でサインをしている姿を撮影し、プリントしてフリーマーケットで販売する行為で侵害されるおそれがある選手が有する権利はパブリシティ権です。
これは氏名や肖像が持つ経済的価値を独占的に利用する権利です。

ほかの選択肢は知的財産権に属します。保護の対象の組合せは以下のとおりです

特許権は新しいアイディアや発明
実用新案権は商品の形状や構造、組合せ方などのアイディア
意匠権は商品の工業的デザイン
商標権は商品名やロゴマーク

ポイント
勝手に写真を撮られたりすることを「肖像権の侵害だー!」とか言ううちの一つ。
もう一つは人の持つ名誉、プライバシーなどを保護するプライバシー権(人格権)



問12

A社は,自社の業務プロセスの課題を抽出し,見直しをするために流れ図を用いて業務プロセスを可視化することにした。A社が流れ図の作成において利用する記述様式として,最も適切なものはどれか。

ア CRUD図   イ DMM(Diamond Mandala Matrix)
ウ E-R図    エ WFA(Work Flow Architecture)

解答:エ
解説
業務プロセスに関する問題です。

業務処理される場所・処理の順序やデータ形式などを明確にし、業務の流れ図を記述する方式WFA(Work Flow Architecture)です。

CRUD図は、機能とデータの関係性を一覧化したマトリクス表です。
DMMは、3×3のマス目を用いて中央に主題を周辺に関連要素を配置し、階層的に機能を細分化・整理してプロセスを可視化する方法です。
E-R図は、データとデータ同士の関係をモデリングした図です。

ポイント
流れ図、というとまずDFDを思い浮かべるが、DFDは業務の処理過程と、その間でやりとりされるデータの流れを可視化する。
WFAは業務プロセスと作業場所・作業手順を可視化する。
図はどうったいもので、何をするのに適しているかがよく出題される!



問13

個人情報保護法に規定された匿名加工情報の説明として,最も適切なものはどれか。

ア 厚生労働省や総務省統計局などが公開している統計情報を自社向けに加工し,自社の保有する情報とひも付けて新たな価値をもたせた情報
イ 個人情報のうち氏名を一定の規則に基づいて匿名化するが,元の個人情報への復元を担保した情報
ウ 個人情報を法令に定める方法で匿名化し,復元できないようにしたもので,一定のルールの下で本人の同意なく利活用できる情報
エ 利用者から個人情報を収集する際に,氏名を取得せず個人番号などほかの情報で個人を識別できるようにして収集した情報

解答:ウ
解説
セキュリティ関連法規に関する問題です。

個人情報保護法は、氏名、生年月日、住所、顔写真などに、特定の個人を特定できる情報の取扱いについてまとめた法律です。
匿名加工情報とは、特定の個人が識別できる個人情報を法令に定める方法で匿名化し、復元できないようにしたものです。原則として本人の同意なく利活用できます。

ポイント
個人情報は基本的には第三者への情報提供は本人の同意が必要。
例外や特殊情報の種類を押さえておこう!



問14

ISO 26000とは,組織の社会的責任についての国際規格である。ISO 26000で定められている,企業が果たすべき社会的責任を表す用語として,最も適切なものはどれか。

ア CSR            イ SDGs
ウ コーポレートガバナンス   エ ソーシャルメディアポリシー

解答:ア
解説
標準化関連に関する問題です。

ISO 26000は、組織の社会的責任(CSR)に関する国際規格です。
CSR(Corporate Social Responsibility)は企業が果たすべき社会的責任のことです。法令遵守、地域社会へ貢献など社会に与える影響に責任を持ちましょう、ということです。

SDGsは2030年までに持続可能でより良い世界を目指す、という17のゴールから成る国際目標です。
コーポレートガバナンスは経営目標に合致した、健全で効率的な経営が行えるようにした仕組みです。
ソーシャルメディアポリシーは企業・団体が、企業に属する役員や従業員に対してソーシャルメディアの利用する際の心得やルールを定めたものです。

ポイント
最近CSRそのものの出題は減っているが、どういったものかは知っておこう。



問15

マーケティングにおけるイノベーター理論では,新しい製品やサービスが普及していく過程に沿って,消費者を,イノベーター,アーリーアダプター,アーリーマジョリティ,レイトマジョリティ,ラガードという五つのグループに分ける。このときアーリーアダプターからアーリーマジョリティへの普及において生じる,越えることが困難な隔たりを表す用語として,最も適切なものはどれか。

ア カニバリゼーション   イ キャズム
ウ 死の谷         エ レッドオーシャン

解答:イ
解説
技術開発戦略の立案・技術開発計画に関する問題です。

イノベーター理論とは、新しい製品やサービスの普及に関する理論で、購入の態度を購入の早い順に消費者を5つに分類したものです。

イノベーター
新しいものを進んで採用する人
アーリーアダプター
流行に敏感で、情報収集を自ら行う人。周囲にいる人々に製品の口コミ・評価を伝える
アーリーマジョリティ
購入に慎重。アーリーアダプターに影響を受ける
レイトマジョリティ
多くの人がすでに購入してから動く
ラガード
新しいものに関心がない保守的な人

アーリーアダプターからアーリーマジョリティへの普及において生じる越えることが困難な隔たりキャズムといいます。
アーリーアダプターまでは初期市場として「新しさ」を重視しますが、それ以降の層は慎重で製品に確実性を求めます。その製品が市場に広く普及するためにはキャズムを超える必要があります。

カニバリゼーションは、同じ企業の製品同士で顧客・シェアをを奪い合っている状態を指します。
死の谷は、開発したものが事業展開することなく頓挫することです。
レッドオーシャンは競合他社が多数存在して激しい競争や価格破壊が繰り広げられている市場のことです。

ポイント
まずは5つの分類と特徴を覚えよう。



問16

教師あり学習において,正解となる情報を付与する作業を表す用語として,最も適切なものはどれか。

ア アノテーション     イ エンコード
ウ データクレンジング   エ フィルタリング

解答:ア
解説
業務分析・データ利活用と情報に関する理論に関する問題です。

教師あり学習とは、機械学習方法の1つで、正解付きのデータを与えて学習させる方法です。
このとき正解となる情報を付与する作業アノテーションといいます。

エンコードはデータや情報を一定の規則に従っ、別の形式のデータに変換する処理です。
データクレンジングは、誤りや欠損を含むデータの不備を正しい形に整える作業です。
フィルタリングは特定の条件に基づいてデータを抽出し、不要な情報を除外する処理です。

ポイント
みんな大好きAI!、と言うより流行だから出題率が高い。あと数年は同じ状況が続くと思う。シラバスを見てAIとIoT系は先に用語だけでも要チェック。



問17

AIを利活用する上で留意すべき事項として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

  1. AIの意図しない動作によって,人間の生命や身体などに危害を及ぼす可能性
  2. AIの判断に差別的な内容が含まれる可能性
  3. AIの判断にプライバシーの侵害となる内容が含まれる可能性
ア a, b  イ a, b, c  ウ a, c  エ b, c

解答:イ
解説
ビジネスシステムに関する問題です。

AI(Artificial Intelligence:人工知能)は、人間の思考プロセスをソフトウェアで人工的に再現したものです。
AI活用には多くのメリットがありますが、同時にリスクも存在します。AIを利活用する上で留意すべき事項が以下の内容でガイドラインとして示されています。

1) 人間中心
2) 安全性
3) 公平性
4) プライバシー保護
5) セキュリティ確保
6) 透明性
7) アカウンタビリィ
8) 教育・リテラシー
9) 公正競争確保
10) イノベーション

AIの意図しない動作によって人間の生命や身体などに危害を及ぼす可能性は安全性、AIの判断に差別的な内容が含まれる可能性は公平性、AIの判断にプライバシーの侵害となる内容が含まれる可能性はプライバシー保護の原則です。

よってすべてがAIを利活用する上で留意すべき事項です。

ポイント
どれも常識でかんがえればOK!



問18

コンカレントエンジニアリングを採用する目的として,最も適切なものはどれか。

ア 開発期間や納期の短縮
イ 開発製品におけるセキュリティの確保
ウ 開発製品の省エネルギー性能の確保
エ 開発製品への最新技術の活用

解答:ア
解説
エンジニアリングシステムに関する問題です。

コンカレントエンジニアリングとは、設計から製造までの生産工程で必要なデータを共有して、各作業を同時並行で進めることで、商品開発期間の短縮を目指すことです。

ポイント
コンカレントエンジニアリングとはどんなものなのかをしっかり覚えよう。 キーワードは並列
試験は記述式じゃないので、どんな用語でもポイントとなるキーワードだけおさえておけばとりあえずOK!



問19

サーバ上にインストールされたアプリケーションソフトウェアを,インターネット経由で利用者に提供する事業者,又はそのサービス形態として,適切なものはどれか。

ア ASP         イ ISP
ウ アウトソーシング   エ データウェアハウス

解答:ア
解説
ソリューションビジネスに関する問題です。

インターネットを通じて利用者にアプリケーションソフトウェアを提供する事業者またはサービスASPです。

ISP(Internet Service Provider)は通信回線を使ってインターネットに接続するためのサービスを提供する事業者です。
アウトソーシングは業務の一部を外部に委託することです。
データウェアハウスは複数のシステムやアプリケーションなどから収集したデータを一元的に管理するための「データの倉庫」です。

ポイント
ひさびさの出題。
インターネットを利用したサービスは増え続けているので覚えるのは大変。
ASPは基本中の基本なのでおさえておこう。



問20

システム開発におけるRFPの説明として,適切なものはどれか。

ア ITベンダーが,情報システム開発の必要性をユーザーに提案するために作成した提案文書
イ 発注者側が,開発すべき情報システムの調達条件などをITベンダーに示すために作成した文書
ウ 発注者と受注したITベンダーが,開発するシステムの仕様を明確にするために共同で作成した設計文書
エ ユーザー部門が,情報システム部門に情報システム開発の必要性と開発要件を明確にするように求めた文書

解答:イ
解説
調達計画・実施に関する問題です。

RFP(提案依頼書:Request For Proposal)調達する情報システムの概要や提案依頼事項、調達条件などを明示して提案書の提出を依頼する文書です。

ポイント
発注元と、ベンダ間のやりとり

発注元    ベンダ
RFIで「こんなシステム欲しいんだけど、そっちの情報求む」→
←「うちはこんな会社だよ!こんなの作れるよ!」←
RFPで「もっと詳しく!納期とか性能とか!」→
←「こんなカンジでどうでしょ?」←

RFIとRFPは出題率が高い。